夕食をマスターする

一般的に夕食は1日の中で最大の食事となることが多いため、鶏肉、ステーキ、豚肉、魚、チーズなどの高カロリーでタンパク質と脂肪分の多い食品の摂取が多くなります。

一方、夜間に積極的な活動をしない場合は睡眠に向かっていくため、朝食と昼食よりも夕食のエネルギー必要性は大幅に低くなっています。

そのため1日の終わりとなる夕食は軽い食事にすることをお勧めします。

夕食時にお腹が空いてたくさん食べたいというときは、バルクを思い出して水分や食物繊維の多い野菜類をたっぷり食べるといいでしょう。

血糖上昇が気になるときは野菜も非でんぷん質のものにするとより多くの量を食べることができます。

インスリン感受性を損なわないために、高カロリー・高脂質の食物は避けてください。

夕食は昼食と似ていますが、1つだけ重要な違いがあります。

夕食は昼食よりも野菜を多く摂取してください。

葉野菜やでんぷん質のない野菜は、カロリー密度が低いだけでなく、抗炎症性物質が豊富で血糖値の安定化にも役立ちます。

また、豆類も空腹時血糖値を一定範囲内に保つのに役立つため、夕食に取り入れとよいでしょう。

食べることができるものが少ないように感じるでしょうか?

やってみるとわかりますが、豆や全粒穀物を使用したスープ、カレー、ピザ、パスタ、シチュー、サラダなど、多くの食事を用意することができます。

ところで夕食に何を食べるとよいかは理解していても、実際に行動に移すことができないという体験は誰しもあると思います。

糖尿病改善のためにやる気に満ちて一日を始めたとしても、帰宅するまでに疲れてしまい、料理を用意する力がなくなってしまいます。

そのため、家にあるインスタント食品を食べたり、スーパーやコンビニのお弁当で済ませたり、宅配を注文したり外食したりする機会が増えます。

それらの食べ物は手軽で美味しいものですが、その反面、栄養価が高くなかったり糖尿病を悪化させたりする食べ物である恐れもあります。

結局、朝には糖尿病を改善する食事を食べる気持ちが高まっていても夕食が上手くいかないということになります。

仕事や勉強に1日を費やした後、ほとんどの人の脳は意思決定の疲労を感じています。

つまり、夕食前は理想的な意思決定が非常に困難である状態になっているといえます。

この状況を経験したことがある場合は、前日や朝に家を出かける前に昼食や夕食に何を食べるかを決めておくことをお勧めします。

意思決定の疲労は食べ物の選択に影響を与える恐れがあるため、夕方の時間より前に夕食について考えてしまいましょう。

仕事や学業などで疲れた脳による意思決定を最小限に抑えるために、事前に夕食の内容を決定し、可能であれば準備も済ませておくと1日の最後の食事も理想的なものにすることができます。

そのために、週末に作り置きをしておくことをお勧めします。

週末の作り置きは、疲労が少なく糖尿病改善に対してモチベーションが高まっている状態で行いましょう。

週末に糖尿病改善のための食事を準備しておけば、平日仕事などで疲れて帰宅した後の夕食も最適なものにすることができます。

それでは、充実した夕食を食べて糖尿病を改善していきましょう。


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